Foto © Ryota Atarashi
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Flamme-Iga Complex(上野ガスショールーム)

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Sede
三重, Japan
Anno
2006

<地域の核となるショールーム>
本プロジェクトは,エネルギー企業としてのこれからのあり方を示すショールームを建設するプロジェクトである.この施設は,歴史ある地方都市から新しいライフスタイルを文化として発信していく基地,また,城下町の中心市街地の空洞化を防ぎ,街づくりの起爆剤になるような場をつくることが求められた.

<全体をひとつの織物のように編んでいく>
隣り合う空間同士が重なり合って,そこに,編み目のような中間領域が生まれる.多様な機能が編み目によって結び合わされることで,新しい複合施設の空間構成を創出している. 立ち並ぶ「フレーム」はひとつの方向のみで編み込まれ,他方向の障壁は存在しない. それぞれの空間が自立性を保ちながら,互いに浸透し合い,連続的に展開する.この形式は理論上無限に展開が可能で,利用者は必要に応じて,居場所を定めながら空間の中を自由に移動する.そして限りなくシームレスな空間体験の場を創出している.利用形態によって求められる空間(パーティスペース・ギャラリーなど)はその都度「フレーム」を手がかりに境界ラインを自在に選択するかたちで決定される.使われ方に応じた伸縮自在な空間が無限に発生可能な空間形式である.

<新しい複合施設の空間構成の創出>
各エリアが1,200mmピッチに並べられた集成材の「フレーム」によって形づくられ,重なり合いながら連続的に展開する.フレームの重なりによって生まれる中間領域を介して,隣り合う機能が有機的に結びつき,ギャラリーやイベントホール,パーティスペースなど,多彩な市民活動の場となる. 「フレーム」の覆いの中を,自由に出入りし,回遊しながら,気配や奥性を感じ,次々と新しい発見やきっかけを生むような空間の実現を目指している. 新しい空間体験こそが,施設の活性化や,まちの活性化に繋がると考えた.一見機械的でいてまた有機的なこの構成が,細長い敷地の形状や地域社会に開かれた複合施設というプログラムへのひとつの解法として到達することができた.

場所 三重県伊賀市上野茅町2668-1
施主 上野ガス
用途 ショールーム、料理教室、カフェ、ギャラリー
構造 混構造(木造・鉄骨造)
敷地 1,416m2
延床面積 550.44m2
Collaboration Phiframe (木津潤平、小堀哲夫)
施工 大林組

Awards
AR アワード 2007 入賞(英国、ロンドン)
SDレビュー 2005 入選
AIA ジャパンデザインアワード 2007
JIA優秀建築選2006
グッドデザイン賞2006
中部建築賞2007
第3回木質空間デザインコンペティション 準優秀作品

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